「高校生のうちに乙4を取る意味はあるの?」
「就職だけでなく、アルバイトにも役立つ?」
このように気になっている高校生も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、工場やガソリンスタンド、設備、エネルギー関係の仕事に興味があるなら、
乙4を取得するメリットはあります。
乙4を持っているだけで必ず就職できるわけではありません。
しかし、国家資格を履歴書に書けるほか、ガソリンスタンドのアルバイトで資格手当が付くこともあります。
この記事では、高校生が乙4を取得するメリットを、難しい言葉をできるだけ使わずに解説します。
危険物取扱者乙4とは?
乙4の正式な名前は、乙種第4類危険物取扱者です。
ガソリン、灯油、軽油、重油、アルコール類など、火がつきやすい液体を安全に扱うための資格です。
試験では、主に次の3科目が出題されます。
- 危険物に関する法律
- 基礎的な物理と化学
- 危険物の性質と消火方法
乙種の危険物取扱者試験には、年齢や学歴による受験制限がありません。
そのため、工業高校だけでなく、普通科や商業高校の生徒も受験できます。(消防試験研修センター)
高校化学が得意でなくても、試験に必要な範囲を一つずつ学べば、合格を目指せます。
高校生が乙4を取得する7つのメリット
履歴書に書ける国家資格が増える
乙4に合格し、免状の交付を受ければ、履歴書の資格欄に書けます。
高校生の就職活動では、社会人として働いた経験がない人がほとんどです。
そのため、国家資格を取得していると、
「目標を決めて勉強した」
「苦手な内容にも取り組んだ」
「途中で諦めずに続けた」
という努力を伝えやすくなります。
面接では、資格名を伝えるだけでなく、取得した理由や勉強で工夫したことも話せると、自己PRにつながります。
工場や製造業への就職で役立つことがある
乙4は、ガソリンや灯油だけに関係する資格ではありません。
危険物を扱う工場や倉庫などでも、乙4の知識が必要になることがあります。
例えば、次のような分野です。
- 化学工場
- 自動車関係の工場
- 塗料やインクを作る会社
- 石油やエネルギー関係
- 物流倉庫
- 設備管理
すべての会社で乙4が必要になるわけではありません。
それでも、仕事と関係する資格を高校生のうちに取っておけば、
その業界に興味があることや、安全を大切にする姿勢を伝えられます。
ガソリンスタンドのアルバイトと相性がよい
ガソリン、軽油、灯油は、乙4で扱う危険物です。
そのため、乙4はガソリンスタンドのアルバイトと相性がよい資格です。
ガソリンスタンドでは、次のような仕事があります。
- お客様の案内
- 給油や給油の補助
- 洗車
- 店内や敷地の清掃
- セルフ給油の確認
- 灯油の販売
高校生を募集している店舗もあり、乙4を持っている人には、時給に資格手当が加わることがあります。
実際の求人例では、
高校生を受け入れている店舗で、時給1,225円以上に乙4手当として時給20円を加える募集や、
学生・高校生の時給1,250円以上に乙4手当として時給30円を加える募集があります。
東京都内でも、時給1,250円以上に乙4手当30円を加える求人例があります。(ENEOS Recruit)
仮に、乙4手当が時給30円だったとします。
1日4時間、週3日、1か月に4週間働く場合は、
30円×4時間×週3日×4週間=1,440円
ほど給料が増えます。
1か月だけでは小さな差に見えますが、1年間続ければ1万7,000円以上の差になります。
ただし、時給や資格手当は地域や店舗によって違います。
乙4を持っていても、手当が付かない職場もあります。
求人を見るときは、次の言葉を確認してみましょう。
- 高校生可
- 乙4手当あり
- 資格手当あり
- 乙4取得者優遇
- 資格取得支援あり
高校の化学や物理を理解しやすくなる
乙4では、次のような内容を学びます。
- 燃焼
- 物質の状態変化
- 密度と比重
- 静電気
- 酸化と還元
- 熱の伝わり方
学校の授業では難しく感じても、
「ガソリンはなぜ燃えやすいのか」
「静電気がなぜ火災につながるのか」
という身近な危険と結びつけると、理解しやすくなります。
乙4では、高校化学の内容をすべて勉強する必要はありません。
試験に出る部分へ絞って学べるため、化学が苦手な人でも取り組みやすい資格です。
将来の仕事を考えるきっかけになる
高校生のうちは、将来やりたい仕事が決まっていない人も多いでしょう。
乙4を勉強すると、製造、品質管理、設備管理、消防、安全管理など、さまざまな仕事を知るきっかけになります。
勉強を進める中で、
「化学メーカーで働いてみたい」
「機械や設備を安全に動かす仕事に興味がある」
「火災や事故を防ぐ仕事がしたい」
など、自分に合いそうな進路が見えてくるかもしれません。
ほかの資格にも挑戦しやすくなる
乙4に合格すると、資格試験の勉強方法が少しずつ分かるようになります。
例えば、
- テキストを読む
- 問題を解く
- 間違えた部分を確認する
- 同じ問題をもう一度解く
という流れです。
この経験は、ほかの危険物の類や、消防設備士、電気工事士、ボイラー技士などを勉強するときにも役立ちます。
また、乙種危険物取扱者免状を一つ取得すると、別の乙種を受験するときに、一部科目の免除を受けられます。
乙4を、設備や安全に関する資格の第一歩にすることもできます。
合格した経験が自信になる
国家資格に合格するためには、自分で勉強の予定を立て、少しずつ問題を解く必要があります。
学校の授業や部活動、アルバイトと両立しながら合格できれば、
「自分でも続ければできる」
という自信につながります。
この経験は、進学後の試験や、社会人になってから資格を取るときにも活かせるでしょう。
高校生が乙4を取得するときの注意点
乙4は就職やアルバイトに役立つことがありますが、資格を取れば必ず採用されるわけではありません。
就職活動では、学校での成績や出席状況、面接での受け答え、働く意欲なども見られます。
乙4は就職を決める魔法の資格ではなく、自分の努力や興味を伝える材料の一つと考えましょう。
また、資格を取得しても、高校生が職場のすべての作業を担当できるとは限りません。
仕事内容は年齢や勤務先のルールによって変わります。
満18歳未満の人は、原則として午後10時から翌朝5時まで働けません。
そのため、求人に書かれている深夜の高い時給は、高校生には当てはまらない場合があります。(厚生労働省)
ガソリンスタンドでは高校生が給油作業を担当できる場合もありますが、実際に任される仕事は店舗によって異なります。
応募前に仕事内容を確認しましょう。(厚生労働省 県労働局一覧)
乙4をおすすめしたい高校生
乙4は、特に次のような高校生におすすめです。
- 工場やメーカーに就職したい
- ガソリンスタンドでアルバイトをしたい
- 化学やものづくりに興味がある
- 消防や設備管理の仕事が気になる
- 高校生のうちに国家資格を取りたい
- 履歴書に書ける資格を増やしたい
普通科や文系の高校生でも受験できます。
「化学が苦手だから自分には無理」と、最初から諦める必要はありません。
高校生はいつから勉強を始めればよい?
勉強を始める時期は、試験の1~3か月前が一つの目安です。
まずは1日30分程度から始めましょう。
最初にテキストや動画で基本を学び、その後に問題演習を繰り返します。
間違えたときは、答えだけを暗記するのではなく、
「なぜこの答えになるのか」
まで確認することが大切です。
定期試験や部活動と重ならない時期を選び、夏休みや冬休みを利用するのもよいでしょう。
まとめ|乙4は就職とアルバイトの両方に活かせる
高校生が乙4を取得すると、履歴書に国家資格を書けるほか、工場や製造業への就職で役立つ可能性があります。
ガソリンスタンドのアルバイトでは、資格手当によって時給が上がる店舗もあります。
また、化学や安全について学ぶことで、将来の仕事を考えるきっかけにもなります。
資格だけで進路が決まるわけではありません。それでも、高校生のうちに目標を立てて国家資格に合格した経験は、大きな強みになります。
工場、ガソリンスタンド、設備、エネルギー、消防などに少しでも興味があるなら、乙4への挑戦を検討してみてください。

