専門用語を減らしても伝わらない理由

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「難しい言葉を消したのに、まだ“わかりにくい”と言われる」あなたへ

「専門用語を減らしたのに、上司やお客さんにまだ“わかりにくい”と言われる…」
これ、かなりよく起きます。

でも安心してください。あなたの説明がダメなわけではありません。
実は、伝わらない原因は“専門用語”だけじゃないからです。

専門用語は、分かりにくさの「一部」です。
本当の原因はもっと根っこにあります。


まず結論:相手の頭に“絵”が浮かんでいない

人は文章を読むとき、頭の中で「絵(場面)」を作って理解します。

たとえば、「レモンを切る」と聞いたら、
まな板、包丁、レモンの黄色、みたいな絵が浮かびますよね。

逆に、絵が浮かばない言葉は理解しにくいです。
いくら難しい言葉を消しても、絵が浮かばない説明は伝わりません。

だから、専門用語を減らしても伝わらないことがあるんです。


専門用語を減らしても伝わらない理由7つ

ここからは「どこでつまずいているか」を7つに分けて説明します。
どれも、化学メーカーの営業資料や説明でよく起こるものです。


理由① 最初に「何の話か」が言えていない

よくある状態

説明を聞いている人が、最初にこうなります。

「えっと…結局、何の話?」

どうして起きる?

作る側は頭の中に全体が入っているので、
前置きから話しても迷いません。
でも聞く側は、地図がありません。

直し方(超簡単)

最初の1文を、これにします。

「これは、〇〇を△△する話です。」

  • 「これは、製造工程の不良を減らす話です。」
  • 「これは、乾く時間を短くする話です。」
  • 「これは、においを減らして安全にする話です。」

この1文があると、聞く側の頭に“地図”ができます。


理由② 相手の「困りごと」から始まっていない

よくある状態

説明がいきなり「製品の説明」から始まる。

でも相手はこう思っています。
「それ、うちの何が困ってるのと関係あるの?」

直し方

最初に“相手の困りごと”を置きます。

  • 「現場でムラが出て困っていませんか?」
  • 「乾燥に時間がかかってラインが詰まっていませんか?」
  • 「においで作業者の負担が増えていませんか?」

相手が「それ、うちの話だ」と思った瞬間、聞く姿勢が変わります。


理由③ 「だから何?」の橋がない(話が飛ぶ)

よくある状態

言い方を易しくしたのに、まだこう言われます。

「へぇ…で?それが何?」

これは、話の“つながり”が足りないときに起きます。

直し方:3段階でつなげる

説明はこの順番にします。

  1. 特徴(何がすごい?)
  2. 効果(だから何が起きる?)
  3. 価値(だから相手にどんな得?)

  • 特徴:粘度が低い
  • 効果:塗りやすくてムラが減る
  • 価値:不良が減ってコストが下がる

これを入れるだけで「だから何?」が消えます。


理由④ 比べるものがない(良いのか判断できない)

よくある状態

データはある。説明も易しい。
でも相手はこうなります。

「それって、良いの?普通なの?」

人は“比較”がないと判断できません。

直し方

比べる相手を1つ置きます。

  • 今使っているもの(現行品)
  • 前のやり方(従来条件)
  • 目標(目標値)


「現行品は不良率2%でしたが、今回は1.5%です」
これだけで、良いのか悪いのかが一発で分かります。


理由⑤ 言葉は易しくても、中身の考え方が難しい(隠れ専門用語)

よくある状態

単語は簡単にした。でも伝わらない。

これは、単語ではなく“考え方”が難しいときに起きます。

たとえば「反応」「拡散」「触媒」などは、
言い換えても、頭に絵が浮かびにくいです。

直し方:たとえ話を1つ入れる

難しい考え方は、たとえ話が最強です。

例(イメージ)

  • 触媒:料理でいう「火加減をうまくするコツ」みたいなもの
  • 拡散:香水のにおいが部屋に広がる感じ
  • 反応:材料同士が“くっついて別の物になる”感じ

ここまで正確でなくていいです。
まず絵が浮かぶことが大事です。


理由⑥ 情報が多すぎて、読む順番が分からない(迷子)

よくある状態

用語は簡単。
でも情報が多くて、読む人が迷子になります。

「どこが大事なの?」
「結論はどれ?」
こうなると、伝わりません。

直し方(最強ルール)

1つの段落(または1枚)で言うことは1つだけ。

そして、段落の最初に結論を書きます。


×「AもBもCも…」
〇「結論:〇〇が改善します。その理由は…」


理由⑦ 次に何をしてほしいか書いてない(動けない)

よくある状態

相手が理解しても、最後にこうなります。

「で、次どうすればいいの?」

人は“次の行動”が分からないと、何もしません。
すると結果として「伝わらなかった」と言われます。

直し方

最後に「次の一歩」を置きます。

  • サンプルを試してください
  • 評価はこの3項目で見てください
  • まず30分お打ち合わせしましょう

営業資料は「説明」だけで終わらせず、
「次の行動」までセットにします。


じゃあ、伝わる説明に必要なものは何?

専門用語を減らす前に、まずこの3つを入れるのが正解です。

① 状況(どこで、誰が困ってる?)

「現場でムラが出る」「乾燥が遅い」など

② 変化(何がどう良くなる?)

「ムラが減る」「乾燥が早くなる」など

③ 根拠(なぜそう言える?)

「比較データ」「実験結果」など

この3つが揃うと、相手の頭に絵が浮かびます。
用語の難しさは、その後に調整すればOKです。


すぐ使えるテンプレ(コピペOK)

① 1文テンプレ(最初の一撃)

「〇〇の△△(困りごと)を、□□(手段)で改善し、××(得)を出します。」


「塗布ムラの問題を、当社の添加剤で改善し、不良率を下げます。」

② 3段テンプレ(特徴→効果→価値)

  • 特徴:□□です
  • 効果:だから△△になります
  • 価値:結果として××が良くなります

これだけで「伝わる説明」に近づきます。


まとめ

専門用語を減らしても伝わらないのは、あなたの努力が足りないからではありません。
伝わらない原因は、用語の外にあります。

  • 最初に何の話か言えてない
  • 相手の困りごとから始まってない
  • つながり(だから何?)がない
  • 比較がない
  • 考え方が難しくて絵が浮かばない
  • 情報が多くて迷子
  • 次の行動がない

まずは「状況→変化→根拠」。
この順番で、相手の頭に絵を作ってあげる。
それが一番伝わります。


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  • 製品説明・営業資料の改善(言い換えだけでなく、状況→変化→根拠を見える化)
  • 新人研修・技術教育(前提知識ゼロでも理解できる構成に)
  • 安全教育(ルールが「行動」に落ちる教材へ)
  • 危険物・毒劇物の教育(現場で使える理解に)
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