「研修はやった。資料も配った。なのに現場でミスが減らない」
理系新入社員の研修で、こういう悩みはよく起きます。
- 教える人によって言うことが違う
- 新人が“分かったつもり”で動いてしまう
- 同じ質問が毎年くり返される
- 事故・品質トラブルの芽が残る
理系の職場(研究・製造・品質・設備など)は、誤解がそのまま事故や不良につながることがあります。
だから研修は「説明した」で終わらせず、新人が同じ行動を取れる状態まで持っていくのが理想です。
この記事では、研修が伝わらない原因と、誰が教えてもブレない「標準化できる教育資料」の作り方を、テンプレ付きで解説します。
まず結論:伝わらない原因は「内容」ではなく「設計」
研修が伝わらないとき、ついこう考えがちです。
「もっと詳しく説明しよう」
「スライドを増やそう」
でも多くの場合、問題は“情報量”ではありません。
新人の頭に入る順番で設計されていないことが原因です。
研修のゴールは、知識を詰め込むことではなく、
新人が現場で同じ判断・同じ行動をできること
ここをゴールに置くと、資料の作り方がガラッと変わります。
理系新入社員研修が伝わらない“よくある理由”7つ
ここでは、現場でよくある「伝わらない原因」を7つに絞ります。
それぞれ「症状→なぜダメ→直し方」の順で見てください。
1)いきなり用語・規格・ルールから入る
症状:新人が置いていかれる/分かったフリが増える
なぜダメ:前提がないと、暗記になる
直し方:最初に「なぜ必要か(事故・品質・監査)」を置く
2)目的があいまい(合格ラインがない)
症状:新人が「どこまでできればいいか」分からない
なぜダメ:努力の方向がズレる
直し方:「できるようになること」を行動で書く
3)重要度の区別がない(全部大事に見える)
症状:新人が“全部覚えようとして”パンクする
なぜダメ:最初に覚えるべき20%が埋もれる
直し方:必須/重要/参考に分ける
4)現場の具体例が少ない
症状:新人が自分ごとにならない
なぜダメ:「現実の場面」が想像できない
直し方:よくある場面(例)→正しい動き(正解)のセットにする
5)判断基準が書かれていない
症状:「これってどっちですか?」が無限に出る
なぜダメ:迷ったときに止まる
直し方:Yes/Noで決められる分岐(フロー)を作る
6)例外・トラブル時の手順がない
症状:事故・不良は“想定外”で起きる
なぜダメ:平常時だけ分かっても足りない
直し方:「止める基準」「連絡先」「初動」を必ず入れる
7)教える人に依存している(属人化)
症状:上司や先輩によって教え方が違う
なぜダメ:新人が混乱する
直し方:資料を「共通の型」にして、ブレを減らす
標準化のゴール:新人研修は「3つの成果物」で完成する
標準化というと「資料をきれいにする」イメージがありますが、本質は違います。
標準化のゴールはこれです。
新人が迷わず動ける状態を、誰が教えても再現できること
そのために必要な成果物は3つだけです。
- 基本手順(標準手順):何を、どの順番でやるか
- 判断の分岐(迷った時のルール):どっち?をYes/Noで決める
- NG集(やってはいけない例):よくある失敗→なぜ危険→正しい行動
この3点セットがあると、新人のミスはグッと減ります。
標準化できる教育資料の作り方:5ステップ
ここからが実際の作り方です。
既存の研修資料があるなら、上から順に“貼り替える”だけで改善できます。
Step1 研修ゴールを「行動」で1行にする
NG例:
- 「SDSを理解する」
- 「安全を学ぶ」
OK例:
- 「SDSを見て、必要な保護具と換気を選べる」
- 「廃液を分類し、混ぜてはいけない組み合わせを避けられる」
- 「異常に気づいたら、停止→報告ができる」
“理解する”ではなく、“できる”で書くのがコツです。
Step2 内容を「必須/重要/参考」に分ける
新人は最初から全部は覚えられません。
だから最初に覚えるものを決めます。
- 必須:これができないと危ない、事故る、監査で落ちる
- 重要:よく使う、よくミスる、後で効いてくる
- 参考:必要になったら見ればいい
研修資料は「全部盛り」より「順番」が大事です。
Step3 新人の頭に合わせた“順番”に並べ替える
おすすめの並びはこの形です。
- なぜ必要?(事故・品質・監査につながる理由)
- 何をすればいい?(基本手順)
- どこで迷う?(判断基準)
- 失敗すると?(NG例)
- 困ったら?(例外・連絡フロー)
これにすると「分かる→できる」に近づきます。
Step4 判断の分岐を1枚にする(フローチャート化)
研修で一番価値が出るのはここです。
新人が止まるのは、だいたい「判断が必要な場面」です。
例:
- 換気は必要?どの保護具?
- この廃液はどこに入れる?
- この薬品は混ぜてOK?
- どこまでが“異常”で停止する?
文章で説明するより、Yes/Noの分岐にすると一気に迷いが減ります。
Step5 テストは「暗記」ではなく「現場のミス」から作る
新人テストでよくあるのが、用語暗記だけの問題です。
それだと現場の事故は減りません。
おすすめは「ミスを防ぐ問題」です。
- この場面で一番危ないのはどれ?
- この手順の抜けはどこ?
- この表示の意味は?
- この状況で取るべき初動は?
現場で必要な判断だけを確認します。
すぐ使えるテンプレ:標準化資料の“型”はこの順番
スライドでもWordでもOK。型は同じです。
- 1枚目:目的+合格ライン(できるようになること)
- 2枚目:全体像(工程・物の流れ・リスクの地図)
- 3〜5枚目:基本手順(短く、番号、図があると強い)
- 次:判断フロー(1枚)(迷った時はここを見る)
- 次:NG集(失敗例→なぜ危険→正しい動き)
- 最後:困った時(停止基準/連絡先/報告の型)
この型に揃えるだけで、研修の品質がかなり安定します。
資料だけでは限界が来るポイント(ここでミスが残る)
文章やスライドだけだと、どうしても伝わりにくい場面があります。
- 現場の“動き”がある(手順の順番、姿勢、やり方)
- 危険が目に見えない(蒸気、混触、静電気、蓄積)
- 誤解が事故に直結する(安全、危険物、廃液、保護具)
- 教える人が足りない/教える品質が揃わない
こういう内容は、資料だけで頑張るほど“研修担当の負担”が増えます。
だからアニメーションが効く(理系研修との相性)
アニメーションは「見えないもの」を見える形にできます。
- 目に見えない危険(蒸気、混触のイメージ)を表現できる
- 手順の順番や判断を、同じ映像で統一できる
- 新人が後から何度でも復習できる(質問が減る)
- 拠点が複数でも同じ品質で回せる(標準化の本命)
全部を動画にする必要はありません。
まずは、事故・ミスが起きやすい所だけ短尺で作るのが現実的です。
まとめ:伝わらない原因は「設計」。標準化は3点セットで完成する
- 研修が伝わらないのは、内容より「順番・判断・例外」の設計の問題
- 標準化は 基本手順/判断フロー/NG集 の3点セット
- 理系の現場は誤解が事故や不良につながるので、見える化(図・アニメ)が効く
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