危険物取扱者の中でも一番人気のある資格「乙種第4類(通称:乙4)」。
ところがこの乙4、合格率を見てみると、ほかの乙種よりずっと低いんです。
「え、乙4ってそんなに難しいの?」
「乙1〜乙6まであるのに、なんで4だけ合格率が低いの?」
そう感じた方に向けて、この記事では “乙4の合格率が低く見える本当の理由” をやさしく解説します。
数字で見る「乙4」だけ低い合格率
実際の令和7年4月~令和7年7月の合格率を見てみましょう。
| 類別 | 合格率 |
|---|---|
| 乙1類 | 65.1% |
| 乙2類 | 66.6% |
| 乙3類 | 65.0% |
| 乙4類 | 31.2% |
| 乙5類 | 62.2% |
| 乙6類 | 68.0% |
見てのとおり、乙4だけがぐっと低いですね。
でも、ここで大事なのは「乙4が難しいからではない」ということです。
データ引用
https://www.shoubo-shiken.or.jp/result
合格率が低く見える3つの理由
① 受験者数がダントツに多い!
乙4は、受験者数が20万人を超える超人気資格。
他の乙種が1万人前後なのに対し、乙4だけはその20倍以上です。
理由はシンプル。乙4は以下のような幅広い仕事で必要とされるからです。
- ガソリンスタンド
- 工場・倉庫
- タンクローリーなど燃料配送ドライバー
このため、「会社で取れと言われたから」「とりあえず受けてみよう」という人も多く、
準備不足の受験者が合格率を下げているのが実情です。
② 試験は“絶対評価”=やれば全員受かる試験!
乙4は、大学入試のように「上位◯%だけ合格」という相対評価ではありません。
6割以上正解できれば全員合格! という絶対評価の試験です。
つまり、合格率が低いのは
「問題が難しい」からではなく、
「十分に勉強せずに受けた人が多い」からなんです。
しっかり準備すれば、1か月以内で合格できるレベルです。
③ 3科目すべてで60%以上が必要!
乙4の試験は、以下の3科目で構成されています。
| 科目 | 主な内容 |
|---|---|
| 危険物に関する法令(15問) | 取扱い・保管・免状のルールなど |
| 基礎的な物理学及び基礎的な化学(10問) | 燃焼の仕組み、化学反応の理解 |
| 危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(10問) | ガソリンなどの性質、安全な消火法 |
この3科目のどれか1つでも60%を下回ると不合格。
1科目でも落とすと全体がアウトなので、苦手分野があると結果に響きやすいのです。
これが「乙4は難しい」と感じる人が多い理由のひとつでもあります。
初心者が知っておくべき3つのコツ
「合格率が低い」と聞くと不安になりますが、
正しく勉強すればちゃんと受かる資格です。
以下の3つを意識するだけで合格率はぐっと上がります。
- 過去問を繰り返し解く!
出題パターンは毎年似ています。3回以上繰り返すのがコツ。 - 苦手科目をつくらない!
全科目60%以上が条件。バランス重視で対策を。 - 理解+暗記を組み合わせる!
法令と性質は暗記、化学分野は「なぜそうなるか」を理解するのがポイントです。
まとめ:「乙4の合格率が低い=難しい」ではない!
最後にもう一度、乙4の“低い合格率”の正体を整理してみましょう。
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 人気すぎて受験者数が多い | 毎年20万人前後。準備不足の人も多い |
| 絶対評価の試験 | 「やれば受かる」けど、やらないと落ちる |
| 全科目で6割必要 | 苦手科目があると一発アウト |
つまり、乙4は「難しい」資格ではなく、「油断しやすい」資格です。
出題傾向を理解して丁寧に準備すれば、必ず合格できます。
これから挑戦するみなさん、自信を持って勉強を始めていきましょう!

