【高校化学|理論】#01 物質の状態変化

理論化学

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今日のゴール

  • 物質は固体・液体・気体の「三態」を行き来する
  • そのたびに熱(エネルギー)の出入りがある(融解熱・蒸発熱など)
  • 分子間力」が強いほど、沸点が高く蒸発しにくい
  • 温度は分子の動きの激しさ。**K(ケルビン)**は T = t + 273 で換算

三態と名前(まず用語をサクッと)

  • 固体→液体融解(氷が溶ける)
  • 液体→固体凝固(水が凍る)
  • 液体→気体蒸発(水が沸く)
  • 気体→液体凝縮(湯気が水滴に)
  • 固体→気体昇華(ドライアイスが消える)
  • 気体→固体凝華(窓に霜ができる)

生活の例と結びつけると、暗記が一気に楽になります。


状態変化とエネルギー(“温度が止まる”理由)

状態が変わるとき、熱のやり取りが必ず起きます。

  • 氷が溶けるときに吸収する:融解熱(水は約 6 kJ/mol
  • 水が沸騰して蒸気になるときに吸収:蒸発熱(水は約 41 kJ/mol
  • 逆方向は放出(凝固熱・凝縮熱)

ポイント

  • 温度計が0℃や100℃で“止まる”のは、入れた熱が分子どうしの引力(分子間力)を断ち切るために使われるから。
  • 蒸発は引力を完全に振り切る必要があるので、融解より多くの熱が必要になります。

3) 分子間力が“蒸発しやすさ”を決める

液体の中では、分子どうしが弱く引っ張り合い(=分子間力)をしています。
この引っ張りが強いほど、

  • 蒸発しにくい(=蒸発熱が大きい)
  • 沸点が高い

代表的な2つだけ覚える

  • 分散力:いちばん弱いが、分子が大きいほど強くなる
    • メタン(小さい)→気体/ガソリンやロウ(大きい)→液体・固体になりやすい
  • 水素結合:強い。水・アンモニア・フッ化水素など
    • 水(H₂O)は常温で液体:水素結合が強いから
    • 硫化水素(H₂S)は気体:電子の引き合いが弱く、水素結合が効きにくい

水が特別に蒸発しにくい=分子間力が強いから”と覚えると、他分子との比較がスムーズ。


4) 温度と気体のふるまい(直感でOK)

  • 気体分子はめっちゃ動き回る(=熱運動)→自然に拡散する
  • 速い分子も遅い分子もいて、その割合は温度が上がるほど“速い側”が増える(マクスウェル分布のイメージ)

絶対温度(K)の換算

  • 絶対零度:分子の動きが理論上ゼロ(−273℃)
  • 換算式T(K) = t(℃) + 273
    • 0℃=273 K、100℃=373 K

まとめ(今日の3ポイント)

  1. 名前:融解・凝固・蒸発・凝縮・昇華・凝華
  2. :状態変化では潜熱の出入り/蒸発は特に大きな熱が必
  3. 分子間力:強いほど沸点↑・蒸発しにくい/水は水素結合で特別

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