BtoB製造業の営業資料で刺さるのはこれ

セールス

価値の伝え方をストーリー化する手順

「性能はいいはずなのに、資料だと刺さらない」
BtoB製造業(化学・素材・部材・装置など)で、これは“あるある”です。

原因はシンプルで、資料が 自社の順番(仕様→性能→特徴) で書かれているから。
お客さんが納得する順番は、だいたい 相手の順番(困りごと→損失→判断基準→証拠→不安→次の一歩) です。

この記事では、営業資料を「刺さる形」に変えるための、価値をストーリー化する手順を、そのまま使えるテンプレ付きで解説します。


刺さる資料は「相手の頭の中の順番」で話している

BtoBの購入は、だいたいこんな流れで進みます。

  1. いま困ってる(課題)
  2. 放置するとまずい(損失・リスク)
  3. 何が原因?(理解)
  4. どうなれば成功?(ゴール・判断基準)
  5. じゃあ何を選べばいい?(比較軸)
  6. 本当に効く?(証拠)
  7. 失敗したら?(不安の解消)
  8. まず何から?(次の一歩)

逆に、よくある資料はこう始まります。

  • 会社概要
  • 製品ラインナップ
  • 仕様表
  • 性能グラフ

これだと、相手の頭の中では「で、何が嬉しいの?」が解決しないままページが進みます。


ストーリー化の前にやること:読み手を3人に分ける

BtoB資料は、実は「読む人」が1人じゃありません。最低3人いる前提が安全です。

  • 現場:使える?手間増えない?止まらない?
  • 技術:根拠は?条件は?規格や安全は?
  • 購買・管理:コストは?供給は?リスクは?

ここで一番の落とし穴は、1つの本文で全員を満足させようとして、全部が薄くなることです。

おすすめはこれです。

  • 本文:意思決定者が読んで“前に進む”ストーリー
  • 付録:技術の細かい根拠・データ・条件

これが刺さる「価値ストーリー7ステップ」

資料の骨格は、まずこれで作ると崩れません。

ステップ1:相手の“あるある課題”を一文で言う(共感)

テンプレ

  • 「◯◯工程で、△△が原因で□□が起きやすい」

  • 「溶剤工程で、乾燥ムラが原因で外観NGが出やすい」

ポイントは“相手の言葉”で言うこと。自社用語は後回し。


ステップ2:放置すると何が起きるか(損失・リスク)

数字が完璧じゃなくてもOKです。BtoBは“最悪”が刺さります。

テンプレ

  • 「この問題は、◯◯(コスト/停止/クレーム/安全/監査)につながる」

  • 「外観NGは手戻り工数だけでなく、出荷遅延やクレームにつながる」

ステップ3:原因を1つに絞って見せる(理解)

原因を10個並べると、相手は考えるのをやめます。
“今この資料で扱う原因はこれ”と絞るのがコツです。

テンプレ

  • 「原因はいくつかありますが、今回の核心は◯◯です」

ステップ4:理想の状態(ゴール)を決める(判断軸)

相手が欲しいのは「製品」ではなく「成功した状態」です。

テンプレ

  • 「目指す状態は、◯◯を△△にすることです」

  • 「目指す状態は、乾燥ムラを抑えて外観NG率を安定的に下げることです」

ステップ5:解決策の選び方(比較軸)を先に渡す(フェア感)

ここをすっ飛ばして「うちが最強です」と言うと、信頼が下がります。

テンプレ

  • 「選定基準は主に3つです:①◯◯ ②△△ ③□□」

製造業で強い基準の例

  • 再現性(条件が変わっても安定するか)
  • 工程負荷(手間・設備改造が増えないか)
  • 供給・安全・規格(監査や法令に耐えるか)
  • 総コスト(材料単価だけでなく歩留まり・停止を含む)

ステップ6:自社の強みは「比較軸に対して勝つ理由」で語る(証拠)

ここで初めて、自社製品や技術の話をします。
ただし語り方は「性能すごい」ではなく 比較軸に対して勝つ です。

テンプレ

  • 「基準①に対しては◯◯が効きます。理由は△△です」

そして証拠は、次の3点セットが強いです。

  • 原理:なぜ効くのか(仕組み)
  • データ:どれだけ効くのか(結果)
  • 再現性:どんな条件で効くのか(注意点まで)

※「条件を書かないデータ」は逆に不信感を生みます。


ステップ7:導入の不安を先回りで消す(背中押し)

BtoBで最後に止まるのは、だいたいここです。
不安はパターンが決まっています。

  • コスト(予算に合う?)
  • 手間(現場が回る?)
  • 切替リスク(止まったら?)
  • 供給(安定供給できる?)
  • 責任分界(何が起きたら誰の責任?)

テンプレ

  • 「導入時の不安は◯つあります。順に潰します」

手順で作る:営業資料ストーリー化の作り方(そのまま使える)

ここからは、実際の作り方です。資料をゼロから作るより、既存資料を“上から貼り替える”感覚でいけます。


手順①「損失」を言語化する(数字がなくてもOK)

まずは損失を1枚で書きます。これは資料の背骨です。

損失の型(例)

  • 品質:クレーム、再加工、歩留まり低下
  • 生産:ライン停止、立上げ遅れ、リードタイム悪化
  • 安全:火災、漏えい、健康影響、監査指摘
  • 管理:属人化、手順バラバラ、教育コスト

数字がないときの書き方

  • 「頻度(たまに/定期的に)」
  • 「幅(軽微〜重大)」
  • 「最悪ケース(止まる/出荷できない)」
    この3つで十分、リアルになります。

手順②「判断基準」を先に置く(比較表は後)

比較表や仕様表は、判断基準がないと読めません。
だから、比較表の前に基準を置きます。

判断基準3点テンプレ

  • 「選定基準は①再現性 ②工程負荷 ③供給・安全です」

ここまで書けると、相手は「なるほど、その軸で読めばいいのね」となります。


手順③ 証拠は「原理→データ→再現性」の順で出す

ありがちな失敗は、いきなりグラフを貼ることです。
先に一行で“意味”を置きます。

証拠ブロックのテンプレ

  • 原理:なぜ効くか
  • データ:どれだけ効いたか(グラフ1枚)
  • 再現性:条件・前提・注意点(これが信頼)

手順④ 不安つぶしは「導入手順」を書けば9割解決する

導入の不安は、「やり方が見えない」から生まれます。
だから、導入手順を短く書きます。

導入手順テンプレ(例)

  1. 小スケールで相性確認(条件すり合わせ)
  2. 現場で短期テスト(評価項目を合意)
  3. 段階導入(止めない設計)
  4. 定着サポート(手順書・教育)

“1枚目”で勝つ:冒頭スライドのテンプレ

BtoB資料で一番大事なのは、実は1枚目です。
ここで「読む価値」を作れます。

1枚目テンプレ(3行でOK)

  • 課題:◯◯工程で△△が起きやすい
  • 原因:核心は□□にある
  • 解決:□□を改善し、結果として△△を減らす

注意:1枚目に製品名を出さない方が刺さりやすいです。
まず相手の世界から始めます。


ミニ事例:化学・素材BtoBのストーリー例

例として「洗浄剤(溶剤)置換」をストーリーにするとこうなります。

  • 課題:洗浄後に微量残渣が残り、後工程で不良が出る
  • 損失:手戻り増、ライン停止、納期遅延リスク
  • 原因:乾燥性と濡れ性のバランスが崩れている
  • ゴール:残渣を減らし、工程を安定化する
  • 判断基準:再現性/工程負荷/安全・規格
  • 証拠:原理(残渣が減る仕組み)→データ→条件
  • 不安:切替時の評価手順と段階導入で潰す

この形にすると、「性能が良い」より「納得して前に進める」資料になります。


よくある失敗:ストーリーが崩れる瞬間

  • 情報を詰めすぎて、相手が読むのをやめる
  • 途中で自社語り(会社紹介、沿革)に戻る
  • グラフだけで、条件や前提が書いてない
  • 導入手順がなく、最後に“検討します”で終わる

まとめ:刺さる営業資料は「相手の順番」で作る

  • 刺さる資料は、課題→損失→判断基準→証拠→不安→次の一歩の順
  • 比較表の前に「判断基準」を置くと、一気に読みやすくなる
  • 証拠は「原理→データ→再現性」で信頼が上がる
  • 最後は導入手順を書けば、止まっていた案件が進みやすい

\ BtoB製造業の営業資料が「刺さらない」と感じたら /

性能や仕様はそのままに、価値が伝わる順番(ストーリー)に組み替えます。

  • 製品説明・営業資料のストーリー設計(課題→判断軸→証拠→不安つぶし)
  • 技術内容の“誤解ゼロ”アニメーション化(現場・技術・購買に同時に伝わる)
  • 新人研修・技術教育(説明の標準化で属人化を解消)
  • 安全教育/危険物・毒劇物の教育
  • ISO教育の標準化(監査に耐える資料づくり)

制作の流れ・料金表・サンプル動画はこちら
https://bake-gaku.net/vyond-chemistry-animation/

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