先に一言
- 乙4=火の見張り役(燃える液体を安全に扱う)
- 毒劇=毒の見張り役(有害な薬品を安全に扱う)
どちらも高校の化学がそのまま役立ちます。
サクッと比較
観点 | 危険物取扱者 乙種第4類 (乙4) | 毒物劇物取扱者 (毒劇) |
---|---|---|
対象 | 引火性液体:ガソリン・灯油・アルコールなど | 毒性の強い物質:強酸/強塩基、シアン化物、鉛/水銀塩 など(※濃度・化学種で変わる) |
主リスク | 火災・爆発 | 中毒・健康被害 |
法律 | 消防法(別表第1・第4類) | 毒物及び劇物取締法 |
働く場所 | GS、工場、倉庫、プラント、発電所 | 化学メーカー、薬品販売/保管、研究施設 |
受験 | 誰でもOK(高校生可)/3科目すべて60%以上 | 誰でもOK(高校生可)/法令+基礎化学+性質 |
まずどっち? | 入口に最適(取りやすい・実務に直結) | 次の一歩(幅広い知識が必要) |
補足:乙4で扱う「危険物」は固体・液体が対象。気体は含まれません(気体は別の法律で管理)。
補足:毒劇は濃度で区分が変わる(例:硫酸は高濃度で劇物)。
「高校の化学」とどうつながる?
乙4(火の見張り役)
- 燃焼・酸化:完全燃焼式が書ける
- 引火点・蒸気圧:なぜ蒸気に火がつく?
- 蒸発と沸騰:表面だけ/全体での気化の違い
→ 温度管理・換気・密閉の重要性が腑に落ちる
毒劇(毒の見張り役)
- 酸・塩基(pH):強酸/強塩基の危険性
- 酸化還元:漂白・腐食・有毒ガスの発生
- イオン:Hg²⁺・Pb²⁺・CN⁻ などの性質(沈殿・錯イオン)
→ 「混ぜるな危険」を理由つきで説明できる
取るならこの順番
- 乙4:燃える液体の安全を身につける(入口に◎)
- 毒劇:毒性物質まで守備範囲を広げる(ステップアップ)
よくある誤解
- 暗記だけ? → ×:計算問題あり
- 乙4=GSだけ? → ×:保管・移送・設備管理でも評価
- 毒劇=理系しか無理? → △:計画的に範囲を絞れば到達可能
まとめ(3行)
- 乙4=火、毒劇=毒。守る対象と法律がちがう。
- どちらも高校の化学がそのまま使える。
- 迷ったら乙4 → 毒劇の順。まず安全の型を体に入れよう。
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